おかいさんといっしょ

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義務教育に取り入れるべき教材『アトランチスの謎』

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アトランチスの謎』というゲームをご存じだろうか、1986年にサンソフト(サン電子)から発売されたファミリーコンピュータ用ゲームである。

 

いわゆるスーパーマリオタイプのジャンプアクションゲームだが、操作のクセが強いうえに度を越した理不尽仕様があるためクソゲーと分類する人も多い。しかし自由度の高い攻略ルートや印象的なBGM等、私は見るべきところも多いゲームだと思っている。

 

今回はこのゲームの攻略記事を書いていくこととするが、web上には既に有用な攻略サイトやノーミスクリア動画があるので、ただでさえ閲覧数が少ない当ブログ記事の中でも存在意義が無いに等しい記事になることが予想される。ではなぜこんな無意味な記事を書くのかというと、Twitterでなんとなく募集したらアトランチスの謎攻略記事が一番投票が多かったからであり、義理堅い私は使命を果たすために冒険記録を記すこととしたからである。おまえらおぼえてろよ。

 

ちなみに攻略部分に興味が無い人は後半の「アトランチス、シロ!」の画像あたりまでワープしていただいて結構です。

 

■攻略にあたって 

  • ゾーン100での師匠救出を目的とする
  • 安定を図るため無敵アイテム取得(非最速)ルートを選択
  • ゲーム画面の掲載はしない(冒頭のウィン君は手書き)
  • 基礎的な操作法は解説しない
  • スコアを狙わないので宝箱も解説しない
  • クリアに不要なワープゾーンの紹介もほぼ無し
  • 本当に攻略したかったら他のサイトを参照して欲しい

 

■素晴らしいタイトル音楽を堪能してからスタートボタンを押そう

 

MYSTERY ADVENTURE START‥

 

→ZONE1

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気球から飛び降りてくるウィン君を右に動かそう。

ウィン君とは歩行アニメーションが2コマしかないひとしくん人形ファッションの操作キャラクターのことだ。ただゲーム内でウィンと呼ばれることは無いので別に覚えなくてもいい。

すぐにコウモリが糞をまき散らしながら飛んでくるので適当にかわしてほしい。なぜ糞に接触しただけで石化死するのかが度々ネタにされるが、ゲームのメインターゲット層である小中学生にとってうんこに触る=死はあながち間違いではない、本来うんこをすべき場所であるトイレ個室でうんこをするといじめが始まりかねないというスクールカーストの厳しさは触れてはならぬ禁忌である。

 

うんこを避けて進行すると空いている扉にそのまま突入してステージクリア。

 

→ZONE2

開始早々素晴らしいBGMに気をとられそうになるが、団子が集積した迷路みたいな道を右に進んでいこう。道中のヤドカリみたいな敵はBボタンで投げるボンを使用してひるませれば通過可能なので活用してほしい。

 

上段通路に開いた扉に入りステージクリア。

 

→ZONE3

右に進みスタート地点から数えて7個目の穴に身投げすればワープ。

なお道中無意味にジャンプしているとトビウオ軌道を描く赤い魚に喰われて石化死する、このゲームはジャンプ制御が難しいくせに、その軽やかな動きから無意味にジャンプしたくなる魔性も併せ持っているので注意。

 

→ZONE6

左に進んで竪穴式住居みたいな扉に飛び込めば数秒でクリアできる。

空中にブーツアイテムが浮いているので忘れずに回収すること。

 

→ZONE8

時間がシビアなのでどんどん進むようにしたいが中盤のジャンプ制御を誤ると転落死するため注意が必要。ジャンプで1キャラ分進みたい時は垂直ジャンプからの微調整、高度を稼ぎたい時は0.5キャラ分歩行してからジャンプが必要、さらにジャンプ距離調整のため天井に頭をぶつけて進むテクニックも活用しよう。

現実世界で考えても洞窟探検中に跳び上がって天井に頭ぶつけるなど命にかかわる危険行為でありウィン君は冒険家失格であるとも思える。

見えてくる扉に入りステージクリア。

 

→ZONE10

足場が不安なステージだが順調に進めていればブーツアイテムがあるはずなので雲に乗れる、鳩サブレみたいな形をした雲を足場に右に進み☆(無敵アイテム)を回収しよう。

なお無敵と言っても敵の攻撃を防げるだけであり普通に転落死するので注意、無敵アイテムをとったその場でジャンプ制御に悩まされ涙した小学生は多い事だろう。さらにゴールに見えている扉があるが、その1キャラ分右にボンを放ち爆発させると隠し扉が出現するので連投して開けて突入すること。

ただ、この二つ並んだ扉というのがくせ者であり、目測をあやまれば手前の扉に入ってしまい、かといって強めに跳べばそのまま谷底に落下するという鬼畜構成である。一応左端ブロックの切れ目を目安に小ジャンプすると入れると思うが簡単ではない。

無敵アイテムを入手したゴール目前で希望がついえる、このステージ構成を考えたサンソフトの人は心の闇が深いに違いない。

 

→ZONE4

このゲームを知らない人はZONE4って戻ってるのではと心配されているかも知れないが、頻繁にステージ間を往来するゲームなのでそういうものと考えていただきたい。ちなみに全100ステージ中3ステージは通常プレイでは絶対に到達できないが、これはそういうものというより単に製作者がつなぎ忘れた説が有力である。

ステージ開始位置が画面上方なので少々戸惑うかもしれないが思い切って右にジャンプして進めばOK、床から針が飛び出ているがこれは単なる背景らしいので触りまくって全く問題ない、ただしうんこは触ると即死、でも無敵アイテム所持しているのでうんこも触り放題。

ジャンプの助走を特に意識して進めると、崖に開いた扉があるので垂直ジャンプ調整で入る。

 

→ZONE25

ZONE6のように狭いステージなので数秒でクリア可能。

左に見えている扉では無く、開始時に出てきた扉から1キャラ分右の隠し扉を出して入ること。

時計アイテムがあるが取っても取らなくてもいい、むしろうっかりジャンプして左のZONE33への扉に入ってしまう危険があるので無視した方が良いまである。エサにつられて死にゆくプレイヤーを眺めるサンソフトの人の精神状態がまことに心配である。

 

→ZONE41

開始地点1キャラ分右の隠し扉に入るだけ、狭いので自爆しないように。

 

→ ZONE94

常時チカチカと明滅する背景がプレイヤーにダイレクトアタックを仕掛けてくるステージに製作者の悪意を感じずにはいられない、サンソフトの人の精神状態が以下略。

三つある足場の一番右端に隠し扉があるので垂直ジャンプ調整を駆使してワープすること。道中の敵キャラも激しく攻撃してくるが無敵状態のはずなので無視していい、半魚人みたいな敵キャラが何もせずに谷底に転落していく様をみて、何のために生まれ、死にゆく生命なのかと世の無常を感じるのも良いだろう。

(ポケモンショック事件以降の移植版では明滅表現はカットされているらしい)

 

→ZONE97

縦長の建物内から左右ジャンプ(要助走)を繰り返して上方画面外から左にジャンプし、雲を足場に進むと扉がある。

ちなみに左に進めることは事前知識がなければ死を覚悟して試すしか発見法が無い、当時のファミコンソフトには不親切な仕様も少なくないとはいえ、このゲームはこんな仕様がゲームの大部分である、闇。

 

→FINAL ZONE 

いよいよ最終ステージだがここは無敵アイテムさえあれば楽勝、最終ボスであるザヴィーラが吐き出す火球を後頭部にゴリゴリ浴びながら黙々と進むウィン君の姿はなかなかシュールだ。

ひときわ顔色の悪いザヴィーラの下に安置してある謎の青いオブジェ(ダイヤだっけ?)を取れば師匠がニッコリ笑ってコングラッチュレーション。

このゲームは特にエンディングとかが始まったりするわけではないので、ここでゲームクリアとする。アトランチスの謎は最後まで謎のまま明確に終わることすらない、なぜこんな仕様にしてしまったんだサンソフトの人よ。

 

 

 

現代っ子にアトランチスを 

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このゲームをどんな人に勧めたいですかとたずねられれば、私は迷わず小中学生だと答える。かつてファミコン少年だった大人がノスタルジックな気持ちに浸るために遊んだり、一部の変態達が0.1秒のクリアタイムを争う競技とすることももちろん良いが、アトランチスの謎現代社会において大切なことを教えてくれるゲームだということを私は主張したい。 

 

近年の子供たちは世の理不尽を学ぶ機会が少ないように思う。それは子供が悪いわけではなく、共働きの両親と少子化等、家族のあり方そのものが変わってしまった影響であるものの、特に嫌なものや挫折は経験せずとも良いという風潮を感じる。ゲームひとつとっても気に入らない部分があれば即座に辞めて別のゲームをインストールできる世の中だ。

 

いまどきの若者はというお決まりのセリフを吐きたいわけではない、しかし理不尽な事や思い通りに進まない事は人生で数多くあるだろう、そんな時にこのゲームを思い出してほしいのだ。ノーヒントで謎の島に放り出され自身の動きもままならず、苛烈な攻撃を受けながら隠された扉を総当たりで探す、こんな不親切なことがあるかと怒り出したくもなるだろう。事実私も幼少の頃このゲームと『おばけのQ太郎 ワンワンパニック』の鬼畜難易度に憤慨しカセットを壁に叩きつけた後、母親に烈火のごとく怒られて最終回の矢吹丈みたいになった

 

しかし後年何もない場所を攻撃したり、死を覚悟して谷底にダイブしたりすることで攻略の糸口を見つけ、何故かこのゲームに異様に詳しい中村君の知恵を借りてクリアすることができたのだ。理不尽と思える部分にも試行錯誤を繰り返し、情報を集め、失敗しながら根気よく継続する、これは現代の社会生活においても大切な事ではないだろうか。クリアした時の達成感たるや素晴らしいもので、既にプレイステーションとかが発売されていた時代だったのでクラスでは完全に変人扱いされたものだった、なんなら中村君も一緒になってバカにしてきた、この野郎中村この野郎。

 

 

 

■現実世界のチュートリアルとしてのゲーム

もう「ゲームは教育に悪い」という世界は過去のものになった。私たちはゲームを通じて達成感や許容の精神、友情を育むことだってやってきたのだ、最新のゲームももちろんいい、ストレスを感じない遊びだって大切だ。

 

ただ一つ忘れないでほしい、居心地のいい場所でぬるま湯につかり続けるといつしかそれが当たり前になってしまう、無料で漫画やゲームを楽しんでいる子供達は楽しみに対して対価を払うことに猛烈に抵抗を示している。作り手自身が「続きを楽しみたいなら買って下さい」と言うと「金儲けが目的なんて最低」と見当違いの非難する人達がもう相当数存在しているのだ。

 

そうならないためにも、子供達にはアトランチスの謎をプレイさせて欲しい。そこには耐えねばならない理不尽や我慢を強いられる展開だらけだが、取り組むうちに精神面で一皮むけ、ひとつうえの男になることは想像に難くない、決してクリア不可能ではない程度の壁が用意されているのだ。

 

世のお父さんお母さん、お子さんに是非アトランチスの謎ををプレイさせて下さい、サンソフトの人になった気分で最終回の矢吹丈と化したお子さんを見守りましょう。

 

 

 

義務教育に取り入れるべき教材『アトランチスの謎』   終